ゼラチンと寒天ではどちらが便秘解消に効果的?摂り方と注意点は?
ゼラチンと寒天の違い
ゼラチンとは
ゼラチンは身近なところで、いろいろな使い方をされています。
お菓子を始めお料理にも使われていますが、食品以外にもさまざまな用途があります。
医療関係では薬のカプセルであったり、工業分野ではレントゲンのフィルム、接着剤、墨、塗料にも使われているのです。
広範囲で使用されているゼラチンですが、コラーゲンから作られています。
コラーゲンに熱を加えることで、液状やゼリー状に変化できるようにしたものがゼラチンなのです。
材料となるコラーゲンは牛や豚の皮や骨から抽出されます。
寒天とは
一方の寒天も食品として使われるだけでなく、化粧品としてクリームやシャンプーなど、医療分野では抗凝血剤(血液の流れを良くする薬)や緩和剤(症状を和らげる薬)などに使用されています。
他にも細菌の培養に利用されたり、歯形をとる際の印象材として役立っています。
寒天の材料はテングサ、オゴノリといった海藻です。
これらを煮込んでのり状になったものを濾して、固まったものがところてんです。
そこから水分を取り除いたものが寒天になります。
どちらが便秘解消に効果的?
ゼラチンと寒天の成分の大きな違いの1つに食物繊維があります。
ゼラチンには含まれていませんが、寒天には100gあたり74gもの食物繊維が含まれています。
この食物繊維が便のかさを増やして、腸のぜん動運動を活発にしますので便秘解消の効果が期待できます。
ですから便秘だけを考えると寒天を食べたほうが良いという事になります。
ゼラチンが動物性たんぱく質なのに対して、寒天は食物繊維なので明らかに性質の違う食品であり、その効果も異なります。
寒天を食べる時の注意
寒天に含まれる食物繊維が便秘に良いことがわかりました。
では食べさえすれば効果があるかというと、ちょっとした注意が必要です。
それは十分な水分加えるということです。
寒天は100倍の水分を吸収するとされているので、寒天1gに対して水は100gが必要になります。
水分を吸収する力が強いため、水分不足は便の水分も吸収してしまい便秘を悪化させる可能性があります。
では1日にどれくらいの寒天を摂れば良いのでしょうか?
食物繊維の1日の必要量に対して5g~6g程度が不足していると言われていますので、この不足分を目安にして補えば良いでしょう。
ゼリー作りのレシピもたくさんありますので参考にしておいしく食べましょう。
またこの時に便秘に良いといわれるオリゴ糖やハチミツを加えるのも1つの方法です。
寒天を食べる時には、水分もこまめに摂って便に十分な水分が含むようにしてあげることが大切です。
その他にどんな効果があるの?
ゼラチン
ゼラチンはコラーゲンから作られていますので、美肌効果が期待できます。
その他にもひざ痛などの軟骨の摩耗による関節痛の改善に効果的とされています。
また、高血圧や動脈硬化の予防に良い、免疫機能が向上するとも言われているのです。
1日の摂取量は2g~10g以下とされていますから、この範囲で調整すると良いでしょう。
注意点として摂り過ぎるとアレルギーの症状や腎臓の機能に影響が出たり、吹き出物ができることがあります。
もしこのような症状が出た方は無理をしないで、摂取をやめて毎日の食事の中で摂る工夫をした方が良いでしょう。
寒天
特徴の一つに低カロリーである点が上げられます。
この特徴を利用したダイエット効果が期待できます。
さらに食物繊維を豊富に含んでいるので、ダイエットの時にありがちな便秘に対しても良いと言えます。
方法としては食事の前に寒天ゼリーを食べて、その分食事を控えることで、全体のカロリーが抑えられるというものです。
ですが、これだけで脂肪を減らして痩せるのは難しいので、運動と合わせて実行するようにしましょう。
また寒天には肥満や高血糖や高血圧といった生活習慣病の予防効果があることがわかっています。
まとめ
ゼラチンや寒天はたくさん食べれば良いというわけではありません。
結果を急ぐばかりに、ついつい食べ過ぎてしまう事のないように注意してくださいね。
適量は個人差があり、あなたの体との相談で決まってきます。
効果はゆっくりと現れてきますので、しばらく続けて様子をみましょう。
もし異常があったらすぐに中止してください。
何事も焦りは禁物です。