便秘の改善にどんなお茶を飲むと良いのか?その種類と効果を解説
お茶は歴史のある飲み物
世界におけるお茶の歴史は大変古く紀元前2700年にはすでに中国にあったといわれています。
緑茶や紅茶の起源はといいますと中国南部の雲南省という説が有力ですし、ウーロン茶は同じく中国の福建省の製法がもとになっています。
あなたは緑茶も紅茶もウーロン茶も同じ茶葉からできているのはご存じでしたか?
これらはお茶を加工するときの発酵の状態で分かれています。
また、昔のお茶は飲み物としてではなく、解毒の薬として食べていたとされています。
一口にお茶といってもたくさんの種類があり見た目や味がそれぞれ異なります。
それぞれに特徴があり、便秘に対する効果も違っています。
ここではサプリメント茶ではなく普段から私たちが飲んでいるお茶が、便秘に対して効果があるのかを考えていきましょう。
よく飲まれているお茶の効用
日本茶(緑茶)
緑茶は私たち日本人にとてもっとも馴染みがあるお茶と言えるでしょう。
日本でのお茶の歴史は平安初期(815年)にはお茶をもてなしたという記録が残っていますが、この頃のお茶は大変貴重だったようです。
江戸時代に入ってからようやく一般庶民の口に入るようになりましたが、それまでは一部の限られた人しか飲むことが出来ませんでした。
カテキン
緑茶にはカテキンがたくさん含まれていて、強い殺菌力で腸の中の悪玉菌を減らしてくれるとされています。
カフェイン
そしてカフェインが腸を刺激することで、便を押し出そうとする動きを活発にしてくれます。
ですが緑茶に含まれているカフェインは利尿作用もありますので摂りすぎると水分が少なくなり、便も硬く排便しづらい状態になってしまい、あまり濃くて渋いお茶を飲み過ぎるのはよくありませんので一日2杯位までとして様子をみましょう。
せっかくの水分補給もこれでは逆効果になってしまうからです。
また、カフェインは交感神経の働きを活発にさせるので、飲みすぎると腸の働きを活発にしてくれるはずの副交感神経の働きが悪くなるので便秘になりやすくなるといえます。
特に暑い時に冷たいお茶ばかり飲むと体の冷えにより腸の動きが悪くなりますから、温かいお茶を飲むようにしましょう。
よく飲まれているコーヒーにもカフェインが含まれていますが、摂りすぎは良くありません。
ビタミンC
お茶に含まれるビタミンCは熱に強いので、壊れることなく摂れるので美容によさそうですね。
ポリフェノール
その他の効果としては抗酸化作用があるポリフェノールが含まれますので老化の予防効果も期待できます。
まだまだ色々な効果があり口臭予防、アレルギーや花粉症の症状軽減などがあげられます。
紅茶
紅茶といえばイギリスを思い浮かべる方も多いと思います。
最初に売られたのは1657年ですがこの時には薬として売られていたようですが、その後に紅茶を飲み物として楽しむようになりました。
日本に初めて紅茶が輸入されたのは1887年にイギリスからで、当時はお金持ちが口にする飲み物だったようです。
1970年台に入ってからは少しずつ一般の人も飲むようになってきました。
カフェイン、カテキン
紅茶は緑茶とおなじくカテキンやカフェインが含まれているので、便秘に対しては改善の効果が期待できます。
注意すべき点も緑茶と一緒で飲みすぎてはいけないと言えます。
こちらも濃すぎる状態で飲み過ぎないように注意して温かいものを飲んで体を温めるようにするのが良いでしょう。
目安は一日2杯位までとして体調を見て量や濃さを調節してみてださい。
ビタミン、ミネラル
他にも生活習慣病の予防やがん予防、花粉症の軽減などの効果が期待されますし、ビタミンB1、B2やカリウム、カルシウム、マンガンなどのミネラルの補給ができます。
デトックス効果で体内の有害物質を外に出してくれますので美容には効果的で、脂肪を燃やす効果がダイエットには良いとされています。
中国茶(ウーロン茶)
ウーロン茶は他のお茶と比べるとそれほど古くからある飲み物ではありません。
日本には1970年頃から輸入され始めました。
正式には青茶(チンチャ)とも呼ばれるウーロン茶は半発酵のお茶です。
半発酵というのは完全な発酵状態ではなく、ある程度発酵が進んだ状態のものを言います。
ポリフェノール
ウーロン茶にもポリフェノールが含まれていますので腸の動きが良くなるので排便しやすくなったり、抗酸化作用で老化防止にも良いと言われています。
さらに脂肪の分解を促進する働きや脂肪の吸収を抑えてくれる働きがあるのでダイエットにも良いと言えるでしょう。
カフェイン
緑茶や紅茶同様にカフェインも含まれていますので腸を刺激してくれますが反面、利尿作用があることで便を硬くしてしまう事があるので飲み過ぎには注意してください。
他にはどんなお茶がいいの?
こうして見ると緑茶も紅茶もウーロン茶も共に多くの成分が含まれていますので、余り違いがわからないかと思います。
大きな違いとしては緑茶は不発酵であり、紅茶は完全発酵という事、その間に半発酵のウーロン茶があります。
また緑茶には他のお茶と違いビタミンCが豊富に含まれてる点です。
便秘に対してはどれが一番良いのかということになってきますが、発酵されていた方が腸内環境の改善には良いみたいです。
では他にどんな発酵茶があるでしょうか。
碁石茶(ごいしちゃ)
碁石茶も発酵茶ですが2回発酵させることが特徴です。
2回発酵させることで他のお茶にはない植物性乳酸菌が豊富に含まれています。
この植物性乳酸菌が腸までしっかりと届くので、善玉菌を増やしてくれて腸内環境を整えるのに良いのです。
腸内環境が整えられることでコレステロール値を下げたり、老化防止や美肌効果が期待できます。
食物性乳酸菌は発酵食品に含まれるものでぬか漬けや味噌といった身近な食物から摂ることができます。
また便秘に良いとされる酵素も含まれています。
他のお茶と比べてもカフェインが少ないので、摂りすぎの心配もあまりなく体への負担は他のお茶と比べると少ないでしょう。
ですが碁石茶は完全に発酵させているために酸味と独特の香りがありますのでクセを感じる方もいるかもしれません。
プーアル茶
ポリフェノールが豊富に含まれていますので腸の動きが活発になることで便秘の改善や活性酸素が取り除かれて老化防止や、美肌効果につながります。
また便秘改善に有効なマグネシウムも入っているので便に水分を含ませて、かさも増やしてくれますので便を排泄し易くしてくれます。
ダイエットには食事の時に飲むことで料理の脂肪分が吸収されにくくなるので効果が高まります。
プーアル茶は2種類あり生茶と塾茶に分かれますが、生茶の半発酵に対して熟茶は微生物によって発酵するもので、日本で一般によく飲まれているのはほとんどが熟茶の方です。
香りですが発酵茶でもあり、特に熟茶の場合にはカビを思わせる独特のものがあります。
人によってこの香りの好き嫌いが分かれるようです。