ピロリ菌の感染は便秘を招く?知っておきたい正しい情報と知識
ピロリ菌てどんな菌?
あなたも「ピロリ菌」て聞いたことがあるかもしれませんね。
ヘリコバクター・ピロリというのが正式な名前の細菌で、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因とされています。
1994年にはWHO(世界保健機関)が胃ガンとの関係を発表しました。
これによってピロリ菌が胃がんを引き起こす原因とも言われるようになりました。
ピロリ菌が酵素の一種であるウレアーゼを分泌すると、胃の中にある尿素がアンモニアに変化して胃の粘膜を傷つけてしまいます。
すると胃酸が傷ついた部分を刺激したり、ピロリ菌によって作り出された毒素によって、胃潰瘍になると考えられています。
感染者は50歳台が最も多く、半数以上がこの年代に集中しているのです。
また50歳以上の方の約80%の方がピロリ菌の保菌者と言われています。
ピロリ菌の除菌について
ピロリ菌に感染している方は、そうでない方と比較して胃ガンになる確率が高いです。
これは除菌することで今後胃がんになる確率が30%~40%も減らせる可能性があるとも言われます。
除菌方法は抗生物質と胃酸の分泌をコントロールする薬を飲みます。
これによって70%~80%の方は1回で除菌ができますが、残りの方はまだピロリ菌が残っているので再度除菌をおこなう必要があるのです。
ただ除菌すれば絶対に胃ガンにならないわけではありませんので、定期的に検査をすることが大切です。
また除菌することで逆流性食道炎が発症することがあります。
逆流性食道炎とは胃酸が食道に逆流して、食堂の粘膜が胃酸の強い酸によって炎症を起こす病気です。
胸やけや酸っぱいものが口の中まで込み上げてくる呑酸(どんさん)の症状が現れます。
便秘に与える影響は?
ピロリ菌と便秘には何か関係があるのでしょうか?
実はピロリ菌の除菌のために飲む抗生物質が便秘に影響を与えていると考えられます。
抗生物質を飲むことで発疹や吐き気、腹痛や下痢などの副作用が出ることがあります。
さらには強い殺菌力が働くことによって、悪玉菌や善玉菌といった腸内細菌までも死んでしまうのです。
これによって腸内環境が悪くなり、排便することが困難になってしまいます。
一度悪化した腸内環境を元に戻すには、毎日の食生活から気を付けていかなければいけません。
ビフィズス菌や乳酸菌を含んだ食品は効果的なので、ヨーグルトやぬか漬けなどを食べるようにしましょう。
オリゴ糖を含んだ食品も善玉菌を増やすのにとても良いと言えます。
もちろん食物繊維も摂るようにして、バランスの良い食事をするように心がけましょう。
まとめ
胃の調子が悪い方や心配な方は一度検査をしておくことをお勧めします。
ピロリ菌に感染しているかどうかの検査は病院でおこなう他に、市販の検査キットを使って便、尿、血液のいずれかを検査会社に送って調べてもらう方法でもできます。
病院に行く時間がとれない方には検査キットを使った検査が便利です。
お金はかかってしまいますが、この方法でしたら何回でも、いつでも検査ができますし、心配な時は別の検査キットを使うことも可能です。
一度だけ検査をおこなえば、あとは何もしなくて良いというわけではありません。
定期的に検査を受けておくのが良いでしょう。