体を温めれば腸が活発になって便秘がよくなるって本当?
便秘と体温を考える前に
あなたは人間の体温が何度かごぞんじですか?
「そんなこと知ってるよ」とおっしゃる方もいるかと思いますが、では何度でしょうか?
私は大体36度~37度だと思っていましたが、日本人の平均体温は36.89度とされています。
ですがこの数値は1957年のデータで、最近ではもっと下がって36.2度ともいわれています。
平熱は年齢によって差があるので、乳幼児は高めで高齢者は低めなんですね。
そこで私も体温を測ってみました。
何度あったと思いますか? 36度ちょうどでしたので、「ちょっと低いかなぁ」という感じです。
ではこの体温が便秘と関係あるとしたらどうでしょう。
体温には個人差もありますし、その時の状況によっても違いますが、平均的に高めだからどうとか低めだからどうとか言うのは実際にあるんでしょうか?
結論から言うと、今の体温より上げた方が便秘の改善に効果が期待できるようです。
だったら体温の高い人は便秘になりにくいかと言えば必ずしもそうではありませんし、平熱が高いのですから無理に上げる必要はありません。
いつもより体温が高いときって体調がすぐれない事が多いですよね。
この時に便秘にならないかと言えば、そんな事もないかと思います。 反対に体温が低いときはいとも便秘かといえばお通じがある方もいるのではないでしょうか。
便秘ではなくて下痢になったりする方もいらっしゃると思います。
体温を上げたら便秘が良くなるの?
体温を上げると「便秘の改善が期待できる」のですが、その根拠とは何でしょう?
それはズバリ腸の動きが活発になるからです。
体温が低いと自律神経が乱れてバランスがくずれます。
すると腸をコントロールしている副交感神経の働きが悪くなり、腸の動きも低下しますので便秘になりやすくなるのです。
ですから体温を上げてやることで腸の動きを活発にすることができます。
腸の動きが活発になればお通じが良くなるのです。
ちなみに体温が1度上がると免疫力が5倍~6倍にもなりますので、病気にかかりにくくなるといえるでしょう。
また基礎代謝が約13%上がるので、即効性は無いかもしれませんが長い目でみると体脂肪が減る効果が期待できそうです。
体温が低い低体温といわれる方の体温は36度未満といわれますが、疲れやすかったり手足の指が冷たくなったり、カゼをひきやすかったりします。
腸の動きが悪くなるばかりでなく、免疫力も落ちているのでカゼもひき易くなったり病気にかかりやすくなります。
私も今頃になって気が付きましたが、お通じが悪いのやカゼが治り難いのはこの体温が関係あるかもしれないですね。
その他にも太りやすいとか美容の大敵であるシミやシワができやすくなったりします。
私は低体温のギリギリのところにいますので、これからは十分に注意していこうと思いますし、体温を上げていかなければいけないかなと感じています。
これ以上下がったら本当にいけないと思っています。
ではどうしたら良いかを考えてみましょう。
体温(平熱)を上げるには
運動をする
ウォーキングやジョギングなどの他にもできる範囲で筋トレにトライしてみてください。
ウォーキングならば一日30分~1時間程度を目標にしておこないますが、運動の前には必ず十分にストレッチを行い筋や腱をほぐして、けがのないように気をつけてください。
ジョギングができる方は最初は短めに一日20分位からゆっくり走りはじめて、慣れてきたら30分~40分位走ってみましょう。
運動が効果的なのは体を動かしている間だけでなく、少しづつ筋肉をつけていくことで体温を上げて便秘の改善に結びつくからです。
私たちの体の熱は筋肉によって作られていますから、筋肉の量が増えることで体温を上げることができるのです。
特に下半身には約70%の筋肉がついていますので積極的に鍛えてみましょう。
長続きさせるコツは苦痛にならないことです。
最初は無理をせず少しずつ量を増やして、できる範囲で行うとよいでしょう。
効果があらわれるまでに暫く時間がかかりますが、気長に続けてください。
食生活を考える
毎日の食事の中で口にしているものに少し注意を払ってみると、何気に食べている食材が効果的だったり、逆効果だったりします。 知識として知っておいて食事の際に気をつけたほうがよいでしょう。
体を温めるといわれている食物を摂るように毎日の食事で心がけてください。
体を温める食物
野菜類・・・ニンジン、ごぼう、ねぎ、しょうが、かぼちゃなど
魚介類・・・いわし、アジ、サバ、鯛、エビ、うなぎなど
果実類・・・リンゴ、きんかん、さくらんぼ、桃、栗、くるみ、ピーナッツ、松の実など
肉類・・・羊肉、鶏肉、牛肉、鹿肉など
飲み物・・・ココア、紅茶、番茶、はぶ茶、しょうが湯など
体を冷やす食物
野菜類・・・ほうれん草、きゅうり、ナス、レタス、セロリ、モヤシなど
魚介類・・・カニ、あさり、しじみ、牡蠣など
果実類・・・バナナ、すいか、メロン、パイナップル、梨、柿など
飲み物・・・牛乳、緑茶、他にコーラなどの冷たい飲み物
その他・・・お菓子類は控えましょう。 また大切なのは腹八文目を心がけることです。
服装で補う
服装で出来ることはあくまで補助的なことですが、出来ることはやりましょう。
寒い時期には体温が下がりやすいので、熱をなるべく逃がさないように一枚多く着るなどして、工夫することが必要です。
カイロや湯たんぽも有効に使いましょう。
また、夏場でもクーラーなどが効いた部屋に長時間いたりすると体が冷えてしまいますので、特に冷え性の方は上着を羽織ったりひざ掛けなどを使って体を冷やさないように注意してください。
寒いと感じたら体からの注意信号ですので、我慢せずにすぐに対処しましょう。
それと、なるべく体を締め付けない服装にしましょう。
体を締め付けると血行が悪くなり栄養が体のすみずみまで行き届かなくなりますので、体温を上げることができません。
当然ですがこの状態では腸の動きも悪くなりますので、便秘改善は望めません。
ファッション性も大事ですが極力体を締め付けない下着や服装を心がけてください。
入浴方法を工夫する
入浴するときは湯舟につかりましょう。
最近はシャワーだけで済ませてしまう方が多いのですが、40度~42度の湯舟に10分ほどつかるのを毎日続けてみてください。
つかることによって血流をよくしてあげることが大事です。
あまり熱いお風呂はよくありませんし、体調が思わしくないときに無理をして長い時間つかるのは避けるべきです。
また、お風呂の前には水分をたっぷり摂ったほうが良いですが、冷えた水でなく、常温の水がよいでしょう。
気持のよい入浴はストレスも発散してくれます。
その他
毎日の睡眠時間が少ない人はなるべく増やして規則ただしい生活を心がけましょう。
なかなか難しい方もいると思いますが、少しずつでも改善することが必要です。
あなたが良くなるためにどうするべきか考えて実行しなければなりません。
また、ビタミンB、C、Eやミネラルを補給するためにサプリメントを使うのも一つの方法です。
漢方薬の使用については、漢方医によく相談して十分に注意してください。