うんちの回数が多いと心配?でも便秘になったら困る大切な働きがあるのです
排便の仕組み
排便はとても重要な生理現象です。
でも便秘の方はなかなか思うように出なくて辛い思いをしていたりしますよね。
便秘は私たちの体に大きな負担をかけ、ずっと出ない状態が続くと命の危険にさらされる事さえあります。
誰もが食事をしたら排便するのは当たり前だと思っていますが、その仕組みの中にはさまざまな働きがあります。
まず食事によって体に入った食べ物が胃や十二指腸で消化されます。
そして小腸に送られますが、ここで栄養が吸収された後にさらに大腸に送られます。
この時はほとんど液状なのですが、大腸で水分調整されて適度な硬さになって直腸まで届きます。
すると便を押し出そうとするぜん動運動が起きて、排便の準備が整ったという情報が脳に届き、便意を催して排泄されます。
この一連の流れだけを見ると、排便は食べ物のカスを出しているだけと思いがちですが、決してそうではないのです。
うんちにもお仕事がある
毒素を体外に排出させる
毎日の食事の中には私たちの体にとって有害なものも含まれています。
それは食品添加物や残留農薬、あるいは食品そのものに含まれる物質だったりします。
便秘になって体にたまった有害物質をそのままにしておくと、どんどん蓄積されていまいます。
また、体の中で作られる老廃物が毒素を生み出したりします。
これらの有害物質や毒素が大腸に集まりますが、それを体の外に出してくれるのが便なのです。
もちろんこれは大腸の大切な働きの一つと言えます。
つまりうんちはお掃除屋さんの役割をになっているとても大事なものです。
体の異常を知らせてくれる
便はあなたに健康状態を教えてくれるメッセンジャーです。
便の色や形、硬さなどによって腸内環境の状態やいろいろな情報を得ることができます。
例えば血便が出たりした場合、腸が傷ついていたり、何かの病気になっている可能性があります。
また、便秘の種類によって「ストレスが溜まっていませんか?」、「水分が足りないのでもっと水を飲んでください」、「食物繊維は足りません」といった事を伝えてくれているのです。
腸が元気でいることで免疫機能がしっかり働いてくれますので、私たちも健康を保てるわけです。
理想的な排便の回数は決まっているの?
赤ちゃんの場合は1日に数回うんちをしても、ごく普通の事だと思われています。
生まれたばかりですと、だいたい5回~7回と言われていますね。
でも大人になったらどうでしょうか?
1日に何回もトイレに行くのって大丈夫?と思ってしまいます。
でもこれには個人差があって毎回食後にトイレに行く方もいるようで、多すぎるように感じるかもしれませんが、そうとも言い切れないのです。
健康な人の便には目安となるものがあります。
ですが食事の量や食べるものによっても異なりますので参考として考えて下さい。
- 便の量は1日にバナナ1本~1本半程度(150g~200g)で形が残る硬さであれば1日3回でも正常と言える
- たとえ適度な硬さの便でも1回の便の量がとても少なくて回数が多い場合は健康とは言えない
- 便が形をとどめない位柔らかくて回数が多い場合は下痢なので異常である
まとめ
あなたはご自分の便を観察したことがありますか?
うんちはただの便ではなく、ちゃんとした働きがあります。
毎回のトイレの際に便の状態の変化を観察することで、様々なことがわかります。
急に回数が増えたりしたときはまず、便の状態を確認してください。
色は黄土色から茶色、茶褐色くらいになっていますか?
硬さは?コロコロした便になっていたり、下痢をしていませんか?
そして、いつ何をどれくらい食べたかを思い出してみるとともに、毎日の生活の中で何か変わったことがなかったかもチェックしましょう。
便の状態が普通でも食べ過ぎていたら、便の量が増えたり回数が多くなったりすることもあります。
何も思い当たることがないけれど、回数が多い状態が続いた時には注意した方が良いでしょう。
病院の胃腸科、もしくは消化器科で診察を受ける事をおすすめします。