坐骨神経痛と便秘は関係あり!あなたは予防と対策できていますか?
坐骨神経痛とは?
坐骨神経とは背骨からお尻、太ももを通ってふくらはぎ、そして足先までの間に通っている神経です。
この神経が圧迫されることにより、丁度神経が通っているところがしびれたり痛むといった症状を坐骨神経痛と呼んでいます。
腰痛と間違えやすいですが、坐骨神経痛の場合はお尻や脚に症状が出やしいのが特徴です。
ではもう少し具体的に症状を見てみましょう。
- お尻から太もも、足にかけて痛みやしびれがある
- 体を動かすと痛みやしびれがひどくなる
- 横になっていても痛みがおさまらない
- 痛みが激しくて少ししか歩けないほど困難になる
- 常にお尻に痛みやしびれがあり座ると悪化する
- 足の感覚が鈍くなったり力が入らなくなる
これらの症状は部分的に起きる、全体的に起きる、片側だけ起きる、両側ともに起きるなどバラバラで必ずしも同じではありません。
原因としては腰椎椎間板ヘルニアや股関節に起こる病気などさまざまです。
坐骨神経痛と便秘との関係
坐骨神経痛神経痛で便秘?と思われるかもしれません。
ですが、排便や排尿に関係した神経を圧迫してしまっている場合があります。
これが原因で便秘になったり、おしっこがあまり出ないといった症状になってしまうことがあるとされています。
また、坐骨神経痛になっていて冷えの症状が出る方もいるのではないでしょうか?
私たちは体が冷えているときに血液の流れも悪くなり免疫力も低下します。
この事が悪影響を与えて腸内環境を悪化させるために便秘につながるのです。
坐骨神経痛の治療
薬物療法
薬による治療は痛みに対しておこなわれます。
ですから痛みの原因を根本から直す治療というわけにはいきませんが、痛みを緩和して治療しやすくしてあげることができます。
痛みを抑えるのに使われる薬も様々な種類があり、症状に応じて使い分けられています。
●NSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)
●オピオイド(麻薬性鎮痛薬)
●ノイロトロピン(解熱鎮痛消炎剤)
●プレガバリン(末梢性神経障害性疼痛治療剤)
●鎮痛補助薬(抗うつ剤、抗てんかん剤、抗不整脈薬、血管拡張薬、筋緊張弛緩薬)
理学療法
温熱療法は患部を温めることで筋肉をほぐしたり血行を良くします。
椎間板ヘルニアが原因の場合にはけん引して伸ばすことがありますが、全ての人に有効というわけではありません。
またマッサージによって体のズレやひずみを取ったり、筋肉のこわばりを取り除いてあげます。
他にも筋肉を強化したりストレッチ行って筋肉の緊張を取ることもあります。
そして電気療法は低周波を使って神経に刺激を与えて、痛みを和らげる方法として取り入れられています。
外科療法(手術)
座骨神経痛は腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などが原因となっています。
これらの症状が重い場合には手術による治療になることがあります。
また他の方法で効果が見られないときにも外科療法が検討されます。
座骨神経痛の検査の結果、内蔵の病気などが原因であった際には、その治療が優先されますから症状の程度によって判断されると言えます。
もしも手術になった場合には手術後のケアがとても大切になります。
手術をして症状が良くなっても、体に無理や負担がかかる生活を続けていると再発しないとも限りませんから、ここからの生活の改善は重要です。
予防方法について
発症する前にできること
心配な方は無理をしないようにすることと、日頃からできることをしておけば安心できますよね。
今は症状が出ていないからといって油断しないようにしましょう。
毎日の生活の中で何気なくやっていることが実は座骨神経痛に良くないことだってあるんです。
坐骨神経痛を予防するには次のことに気を付けましょう。
- 正しい姿勢を保ち猫背にならないように心がける
- 無理のない運動をおこない筋肉を鍛える
- ストレッチをおこなって背骨や筋肉をのばしておく
- 体重の増加は腰にかかる負担が大きくなる
- 体が冷えると坐骨神経痛になりやすくなる
ストレッチの方法
ストレッチは痛みを感じない範囲でおこなうのが基本です。
気持ちの良い刺激でおさえておきましょう。
無理をすると筋肉や関節を痛めてしまい、逆効果になってしまうかもしれません。
ですから異常を感じたらすぐに中止して、安静にしましょう。
膝を抱える運動
①両方の足をのばした状態で、仰向けに寝る。
②次に片方の足を両手で抱えて、膝を胸に引き寄せたら戻す。
③この引き寄せを10回繰り返したら、反対側も10回行う。
(膝を引き寄せる時は息を吐きながらおこないましょう。)
お尻を上下させる運動
①両ひざを立て、両手は床につけた状態で仰向けに寝る。
②背中とお尻をもち上げたままで5秒数えてから、ゆっくりとおろす。
(もち上げる時に息を吐きながら無理なくできる回数をおこなう)
背中を伸ばす運動
①四つん這いになって手は肩幅、腰と膝は90度に曲げる。
②ゆっくりと息を吐きながら背中をまるめ、吸いながら反らす。
③これを5回繰り返す。
腰をひねる運動
①両腕を頭の下で組むか横に広げて、膝を立てて仰向けに寝る。
②両膝を胸に付けるよう曲げて、その状態から肩が浮かないように腰をひねる。
③そのまま反対にもひねる。
(ひねるときに息を吐き戻す時に息を吸い、無理なくできる回数をおこなう)
まとめ
坐骨神経痛の症状があらわれた場合には必ず検査を受けましょう。
内蔵の病気やガンの可能性もありますので、早めに病院に行った方が良いです。
病院で検査をしてもらうには整形外科を受診して、どういう状態かを詳しく伝えてください。
私たちは症状が軽いと、どうしても放っておいたり対応が遅くなりがちです。
転ばぬ先の杖ではありませんが、これからもずっと付き合っていかなければならない大切な体ですから、具合の悪いところは治しておきましょう。
そして快適な毎日を送りたいですね。