大根おろしを食べると便秘解消に効果があると言われるのは何故?
大根を食べ始めたのはいつから?
私たちがいつも食べている大根は、とても長い歴史があります。
紀元前2000年以上も昔にエジプトで食べられていたと言いますから、数千年にもなります。
日本では古事記に記録が残っていますので、奈良時代には既に食べられていたようです。
江戸時代になると、栽培が盛んになり日本中に広まったのです。
その後、さまざまな種類の大根が栽培されるようになっていきました。
現在では100種類以上あると言われる大根ですが、青首大根と呼ばれるものが主流になっています。
なぜ大根で便秘が改善できるか?
大根にはさまざまな酵素が含まれています。
でんぷんを分解する酵素のジアスターゼ、脂質を分解する酵素のリパーゼ、たんぱく質を分解する酵素であるプロテアーゼなどがあります。
これらの酵素はともに消化を助ける働きをしています。
この中のジアスターゼは別名アミラーゼとも呼ばれているもので、唾液や膵臓から分泌される膵液にも含まれています。
ジアスターゼは食事から摂ったでんぷんを分解してオリゴ糖や麦芽糖(マルトース)、ショ糖(スクロース)といった糖を作ります。
このときに作られたオリゴ糖が大腸まで届くと腸内細菌のエサとなり、善玉菌を増やしてくれるので便秘に効果的というわけです。
また量は多くないですが、食物繊維や乳酸菌のエサにもなるビタミンCも含まれています。
大根の効果的な食べ方
ではどのような食べ方が最も効果的なのでしょうか?
大根に含まれている酵素は熱に弱いという弱点があります。
ですから、大根を食べる時は生が一番良いでしょう。
食べる量ですが、輪切りで1cmくらいを目安にすりおろせれば良いですが、薬味や付け合わせとしていただきましょう。
すりおろしたらすぐに食べるようにしてください。
この時の汁は絞らないで一緒に食べますが、味が物足りたいようでしたら、サラダにして他の野菜と一緒に食べることもできますね。
ただし気を付けたいのは大根は体を冷やす野菜ですので、冷え性の方は食べ過ぎないようにしましょう。
体が冷やされると胃腸の働きも弱くなってしまいます。
食べる時間ですが、腸は私たちが寝ている時に活発に動くので、夜が最も良いという事になりますが寝る直前は避けてくださいね。
大根の豆知識
大根の効能は便秘だけではありません。
辛味の成分でもあるイソチオシアネートが発がん物質の抑制に効果的とされ、代謝を改善することでダイエットにも良いといわれています。
フラボノイドはビタミンPとも呼ばれ、高血圧や高血糖の予防効果が期待できます。
ここでとても簡単な大根の選び方と保存方法をご紹介しますね。
どうせなら、新鮮でおいしい大根を食べたいと思いませんか?
選び方
●葉の色が緑色で、黄色くないもの
●皮にしわがなく、張りがありみずみずしいこと
●ひげ根の毛穴が少なく、でこぼこしていない
●曲がっていないで、丸みを帯びている
●切り口に「す」が入っていないもの
保存方法
●保存する前に葉は切り落としておくこと
(そうしないと「す」が入ったり、味が悪くなる)
●乾燥しないように、ラップで包んでおく
古いものや悪いものは買わないようにして、皮や葉も食べるようにしましょう。
ぜひ参考にしてみてください。